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アダルトチルドレン、うつ病、ひきこもり、生きづらさの苦しみ

こんにちは!グレイスカウンセリング心理カウンセラーのかなう美保です。

皆さんは気持ちを無視された痛みを感じたことがありますか?その時どう思ったでしょうか?
私たちは人格や心を無視されたり、不当な扱いを受けた時に傷つき、悲しみそして怒りを覚えます。

怒りの感情は自分を守るために与えられた大事な感情です。
でもエネルギーがとても強いので、怒りの御し方を誤ると自分の人生すら滅ぼしてしまうことがあります。

気持ちを尊重されず、心を無視される状態が続いた時、人の心は病みます。

アダルトチルドレン、うつ病や引きこもり、生きづらさなどいろいろな悩みを聞くたび、症状は違うけれど、根本的な痛みは同じだなぁと感じます。

愛されなかった痛みが悲しみとなり、怒りに変わり、無意識にその人の人生を壊してしまう。もしそんな状態になったらどうしたらいいんでしょう?

人生を奪われた水俣病の苦しみ

水俣病という病気を皆さんもご存知ではないでしょうか。水俣病が発生した不知火海(しらぬいかい)は、かつて「魚が湧く海」と言われるほどの豊かな漁場だったそうです。

ところがその豊かな海が、汚れた工場排水により徐々に蝕まれ、飛んでいる鳥が突然空から落ちたり、猫が狂い死にするようなことが次々と起こるようになりました。そしてとうとう漁業の網元だった緒方福松さんが、一人目の犠牲者になりました。

水俣病の中でも特に症状の重い急性劇場型だった福松さんは、発症後わずか一か月半で激しい痙攣とともに、部屋中をのたうち回るようになったといいます。

福松さんが亡くなった後活気があふれ幸せに満ちていた緒方家の生活は一変し、20名もの方が次々と水俣病に倒れました。

当時はまだ原因のわからなかったため伝染病、遺伝病と恐れられ「緒方家の魚は買うな。緒方家には近づくな。」と人々は言うようになりました。

何もしていないのに、本当は被害者なのに後ろ指をさされる。

家の前を通る人は伝染病を恐れて口を押さえ、魚を買う人もいなくなっていきました。


でも水俣病は伝染病ではありません。だから空気感染することもないし、遺伝することもありません。
25年もの間150トンの水銀を流し続けた結果起こった、人間の作った病気です。

驚いたことに汚染が分かった後もまだ工場排水は流され続けたそうです。

突然誰かに幸せをもぎ取られ、大切な人生を踏みにじられ、被害者なのに差別を受けなくてはいけない。もし皆さんに、こんなことが起こったらどう感じるでしょうか

緒方正美さんの苦しみー相手が罪を認めない

最初の被害者である福松さんの孫の緒方正美さんは、幼い時に受けた毛髪検査で、通常の10倍の水銀が検出されました。

明らかに水俣病でした。でも長い間、奥さんにも子供にも、そのことを隠して生きてきたといいます。

でもあることをきっかけに緒方さんは、水俣病の認定申請をする決心をしました。ところが申請は却下されたんです。

水俣病のせいで人生が踏みにじられたのに、相手は自分のやったことすら認めない。

こんな時私たちの怒りは増幅します。
幸せを奪われた怒り、周りの視線を気にして、隠れて生きてこなければならなかった恨み。

10年間何回申請しても却下される長い戦いの中、
緒方さんは自分の人生を屈辱の変えた行政や社会や、世間すべてを恨むようになっていったといきました。

でも、もし緒方さんが恨みながら人生を終えたとしても、誰が責めることができるでしょうか。

幸せを選び、苦しみから解放される

そんな苦しみのだた中で緒方さんは
「自分は人を恨むために、生まれてきたわけではない。」と
自分の人生をめちゃくちゃにし恨み、憎み続けた相手を許す決心をしたと言います。

「水俣病になってよかったとまでは言えないけど、水俣病になったことを私は後悔はしていません。こんな私が人を許す力を身につけることができたことを覚えていてほしい。」

深い苦しみから解放されたいた緒方さん心には、ほかの人と違う深い平安があるように感じました。
皆さんはどう思いますか?

自分の人生がなぜこんな苦しみになってしまったのか原因を特定し、犯人を突き止めて怒ることは必要なことかもしれません。

でもあなたにどうしても必要な事は、相手を許すことで、その怒りから解放され、これからは幸せに生きることです。
悩みはあなたと家族がもっと幸せになるための贈り物!
大丈夫!あなたにもできます!

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著者 心理カウンセラー/講演家 かなう美保  
統合失調症の母に育てられたことが原因で12歳までの記憶を失う。生まれつき重い障害の娘を自宅で看護し、自らの手の中で天国に送った。中学生の息子の頭にこぶし大の腫瘍ができ、頭蓋骨が3㎝の半円状に溶ける経験をした。発達障害のため先生からいじめられ不登校から引きこもりになった息子の話を聞き寄り添い、やがて息子は自ら勉強を始め大学に入学、社会復帰を果たしている。

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