【この記事のポイント】

水がしたたり落ちる花びら。インポスター症候群の孤独や自己否定をイメージした一枚
涙のようにしたたる雫は、がんばり屋さんの心の叫び

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「出る釘は打たれる」このことわざを知らない日本人は、あまりいないかもしれません。

「出る釘は打たれる」というのは、目立つことで嫉妬の対象になり、足を引っ張られるという意味ですよね。

私たち心に染み付いたこのことわざゆえに、「自分も出る釘になって打たれるのではないか」と恐れて私たちはいろんなことを避けようとします。

実はこの心理は、日本に限ったものではないようです。

私がスウェーデンで働いていた頃、現地の友人がスウェーデンには「ヤンテの律法」(Janteloven)というものがあることを教えてくれました。

このヤンテの律法というのは、まさに「出る釘は打たれる」と同じ意味だったんです。

「私なんて…」と思ってしまうあなたへ――インポスター症候群とは?

さて、皆さんは「インポスター症候群」という言葉をご存じですか?

インポスターというのは「詐欺師」「偽物」を意味する英語です。

そこからインポスター症候群は、自分が評価された時に、周りを騙しているような感覚を持ってしまう傾向を言うようになりました。

インポスター症候群の人は、褒められても「実際の私はそんなに立派じゃない」と考えたり、努力の末にでてきた結果なのに「運が良かっただけ…」と否定してしまったりするんです。

またせっかく高い期待をかけられ、チャンスが与えられても「期待を裏切ることになるんじゃないか…」と不安になてことわってしまったりすることもあります。

でも言われてみれば、こういう経験は、多かれ少なかれみんな覚えがあるかもしれませんね。

がんばり屋さんほど 陥りやすい不安

インポスター症候群という言葉は、1978年にアメリカの心理学者ポーリン・クランスとスザンヌ・アイムのある調査をきっかけに生まれました。

二人が、社会的に成功している150名の女性を調査したところ、

多くの人が
「どうして自分が成功できたのか全然分からない。なんだか自分は周りを騙しているような気がする」

と語ったことから、この名前がつけられました。

また1980年代前半の調査では、社会的に成功している5人に2人はインポスター症候群であることもわかってきたんです。

謙遜は美徳、でも自分を否定する必要はない

「自分なんてまだまだ…」と考えるインポスター症候群の人は、総じて自己評価が低く、遠慮がちです。

でも周囲には、自意識過剰で、自分の自慢話ばかりする人よりも、謙遜な人として好意的に受け止められます。

つまり インポスター症候群は、出る釘にならないために自分を守る戦術でもあるわけです。

でもその傾向があまりに強いと、自分を控えめに見せるうちに、本当に「私には価値がない」という気持ちが心に根づいてしまいます。

抜け出す第一歩は、自分が自分を認めることから

そんなインポスター症候群から回復するには、自分が自分を認めてあげることが大切です。

インポスター症候群の大きな問題は、「自分で、自分のがんばりを認められない」というところだからです。

いくら周りの人が褒めくれても「そんなことはない!」と心の中で突き返してしまえば、せっかくのその言葉もあなたの心に入って、自尊心を高めることはできないんです。

インポスター症候群に陥ると、「自分は十分やった。できた。」という感覚がもてないため、終わりのない努力を重ねることになります。

この状態が長く続けば、当然燃え尽き症候群やうつ症状の原因になっていきます。

本当は力があるから、責任のある立場を任されても、「私にはできません。」と遠慮してチャンスを逃してしまうこともあります。

本来ならあなたのような謙遜な人が責任者になってくれたら、その下で働く人にとって素晴らしいことでしかないのにです。

では、どうすればインポスター症候群から抜け出すことができるのでしょうか?

それには、自分を否定することをやめて、小さなことでも達成したら、ちゃんと自分を認め、褒めてあげることです。

また仕事や人間関係で、完璧を求めたり、ストイックになりすぎないことも大切です。

「ちょっと雑かな?」と感じることがあっても、特に問題がないなら、「そういうことがあってもいい!」と心に遊びを持つことです。

そして、
「丁寧に入れたコーヒーで自分をいたわる時間を持てた」
「いつもより早めにベットに入って、たっぷり眠れた」など、

特に自分をいたわって大切にすることができた時には、そんな自分をたくさん褒めてあげてください。

褒められたら、受け取る。そして、褒め返す

そして人から褒められた時は、「そんな事ありません。」と相手の言葉を否定することはやめて、「ありがとうございます!」素直に受けとめることを心がけてください。

ほめる人はあなたの喜ぶ顔が見たくてほめているんです。

「でも…相手が本気でほめているのかわからないし、真に受けたら、図々しいと思われるのではないか。」と、

「出る釘になることを不安に感じるときは、褒めてくれた人を、褒め返したらいいんです。

「ありがとうございます!あなたのような人にそう言ってもらえて本当に嬉しいです!」

そんな風に返したら、相手も嬉しいし、あなたももっと嬉しくなりますよね!

最後に

インポスター症候群は、真面目で自分に厳しい人がなりやすい心の癖です。

これからはあなた自身が「自分を認めて、ほめる」ということを、たくさんやってあげてくださいね

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著者 心理カウンセラー/講演家 かなう美保  
12歳までの記憶を失う体験をする。重い障害の娘を自宅で看護し天国に送った。中学生だった息子の頭にこぶし大の腫瘍ができ、頭蓋骨が3㎝の半円状に溶ける経験をした。発達障害のため担任からいじめられたことが原因で高校を中退し、ひきこもりになった息子に寄り添う。やがて息子は大学に入学、現在は自らの経験を生かして子供の気持ちがわかる小学校の先生になっている。特別養子制度により血のつながらない子を我が子として育てた。

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