来週5月5日はゴールデンウィークのためお休みです。次回は5月12日です!
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共依存症とは
皆さんは、自分は思いやりや責任感が強すぎるかもしれないと感じることはありますか?
一般的に思いやりや責任感を持つことということは、いいことだと言われています。
でも思いやりや責任感ありすぎて、幸せになれないという事もあるんです。
皆さんは 共依存症という言葉をお聞きになったことがありますか?
共依存症というのは、自分よりも相手を優先してしまう傾向をいいます。親子や夫婦の関係に多いのですが、友達や職場の人間関係などにも共依存は起こります。
でも人を優先することは、自己中心ではないということでいいことのはずですよね。
普通は自分を押さえて、相手を優先する人はできた人と評価されます。
共依存症の背景
では 共依存症は、なにが問題なんでしょう?
それは共依存症の人は、自分の幸せが他の人に依存しているためになかなか幸せになれないところです。
共依存症の人の多くは、子供の頃、不安定な家庭で親の心配をする必要があったり、親の顔色を伺わなくていけない環境で育った人が多いようです。
幼い時から自分の気持ちを押さえて関係を保つことを学んできたので、大人になってからも自分を犠牲にして相手を支えようとしてしまうんです。
子供は本来、衝動的で気分屋です。「これが欲しい!」と言っては駄々をこねて、思い通りにならなければ泣きわめきます。
でもそんな風に子供が無邪気にしていられるのは、どんな自分であっても見捨てられることはないという安心感があってこそなんです。
「こんな自分だと受け入れてくれないかも」という不安があれば、子供であっても自分の気持ちを押さえて、親の機嫌を優先するようになるんです。
人を優先しすぎてしまう
共依存の人は大人になってからも、自分の希望よりも、周りの期待に答えることを優先しがちです。
大きすぎる犠牲を払ってでも問題のある人を助けようとすることもよくあります。
そしてうまく助けられれば、その時は幸福感を味わいますが、うまくいかないと、罪悪感を覚えたり、最悪の気分になったり落ち込んだりします。
そんな風に自分の幸せが周りの人に依存しているんです。
世代連鎖を断ち切る
根本的に自分の親の問題を解決する力は子供にはありません。
必死で頑張ったのに親を幸せできなかった挫折感を回復するために、無意識に親と似た問題を抱える人を見つけて、その人を助けようとすることもよくあります。
同じ問題が世代連鎖するように見えるのは、こういうカラクリです。
でもこの世代連鎖は断ち切ることができるんです。
共依存症から抜け出す
共依存症から抜け出すには、一体どうすればいいんでしょう?
共依存の人の思いやり深さは、自分が満たされていて余裕があるから、人にも親切にもできるというよりは、自分の中の不安感や恐怖心が動機になっています。
役に立ついい子、期待に応えるいい子でなければ自分はきっと受け入れられない、愛してもらえない、見捨てられてしまうかもしれないという恐怖心です。
だから困っている人を自動的に助けることをいったんやめて、まず自分を満たすことからはじめてください。
そのためには自分の気持ちに丁寧に耳を傾けて、子供の時は、親に甘えられなかった分、大人になった今あなた自身が、自分をたっぷり甘やかしてあげて欲しいんです。
共依存の人たちは、長いこと自分の気持ちを抑圧して 周りの人に尽くしてきていますから、少しぐらい甘やかしたところで、とんでもないわがままなになったり、自己中心な人になったりすることはありません。
今まで相手を不快にしないようにと、気を遣い、縛ってきた制限を緩めて、自分の気持ちや思ったこと、感じたことを周りの人に伝えたり、「これが欲しい。これを食べたい」という自分の心に耳を傾けて、気分の向くままに行動する時間をつくって欲しいんです。
共依存の人は、思いやりが深くて優しい人が多いのが特徴です。ずっと自分を律してきたその長所が、簡単に消えてなくなったりしません。
むしろちょっとぐらい我がままになって、(実際には共依存症の人の我がままは、我がままに入らないぐらいのことです。)いいバランスが人間関係でも取れるようになっていくと、自分も相手も一緒に幸せになれる関係をつくれるようになります。
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著者 心理カウンセラー/講演家 かなう美保
12歳までの記憶を失う体験をする。生まれつき重い障害の娘を自宅で看護し、自らの手の中で天国に送った。中学生の息子の頭にこぶし大の腫瘍ができ、頭蓋骨が3㎝の半円状に溶ける経験をした。発達障害が理由で先生からいじめられ不登校から引きこもりになった息子の話を聞き寄り添い、やがて息子は自ら勉強を始め大学に入学、社会復帰を果たした。
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