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親ガチャ

2021年の新語大賞に「親ガチャ」という言葉がありました。

「親への感謝がない言葉」という意見もあて、眉をしかめた人も多かった表現ですが、

子供は自分の親を選べないという意味では、当たっていると言えるかもしれません。

もし親を選べるとしたら、誰でも、毒親ではなく愛情豊かな親のもとで育ちたいですよね!

毒親に育っても幸せになる道はある?

私たちは人生につらいことがあると、まして育てられたのが毒親であれば、その深刻さや心の傷の深さに応じて、その人の人生が、つらいものになるのは仕方がないと考えます。

確かに、そういう面はあるかもしれません。

心の傷が深ければそれを乗り越えるのには、ある程度時間がかかるのは当然です。

でも同じぐらいの出来事を通っても、それを乗り越えて幸せになれる人と、

過去を引きずってしまい、その後ずっとつらい人生を歩んでいく人がいるというのも事実なんです。

両者の違いは、なんなんでしょう?

今日は、どんな親に育ったとしても、たとえ自分の親が毒親だったとしても、それを乗り越えて幸せになるための秘訣をお話ししています。

辛さに向き合う事で回復していく

辛い境遇を背負わされたとき、私たちはそういう自分の境遇を嘆いたり、

「アイツが悪い!アイツのせいだ!」と親を恨んだり、

「もう私の人生は終わった。」と自分の人生を諦めたりしてしまったります。

そう考えてしまう気持ちは、充分理解できますよね。

でもつらい過去を乗り越えていく人は、そういう過去を嘆くことはあるけれども、

そのまま、受け身には留まらないという特徴があるんです。

つらい出来事を乗り越えていく人というは「いつかすべて良くなればいいのに。」と

そういう日がくるのを、受け身の姿勢で待つかわりに、

一つ一つは些細なことでも、自分を幸せにするための行動を積み重ねているというのが特徴なんです。

もちろん嘆く時間は大切です。

悲しい時や辛い時、そういう嫌なことから目を反らして、生きていくという人もいます。

それも一つの知恵かもしれません。

でも、ある程度以上の出来事になれば、目をそらして生きていくことで、逆に長い間、その出来事を引きずってしまうという事はよくあります。

勇気が必要かもしれないけれど自分の気持ちに向き合う方が、結局早く乗り越えることができるんです。

毒親に育てられた悲しみや怒りに はまってしまった時

でも中には、その悲しみや怒りや憎しみにどっぷりとはまってしまい、抜け出せなくなってしまう人もいます。

でも抜け出せなくなる理由は、他の人より心の痛みが深いからというわけではではないんです。

私たちは過去を乗り越える難しさは、心の傷の大きさに比例すると考えますが、かならずしもそうとは言えないんです。

私たちは「人生を変えたい。」とよくいいます。

でも本音では人生を変えたくないし、自分は変わりたくないということはよくあります。

自分を苦しめる記憶や辛い症状や過去は、なくなってほしいけれど、その悩みを手放す気はないということがあるんです。

でもなぜ苦しい悩みを手放したくないんでしょう?

実際に苦しいのに、そんな人本当にいるんでしょうか?

それは、辛くてみじめな人生を送ることが、私たちがそんなにも深く傷ついてきたということの証明になるからです。

苦しみの深さは、毒親のひどさの証明?

「こんなひどい親に育ったから、こんなひどい人生になった。」

自分が辛い人生を送っていれば、そのことを通して、そう育てた親を、告発することができるんです。

告発をし続けるためには、簡単に癒されたり幸せになっていけないということなんです。

短期間に簡単に癒されて、幸せになってしまったら「な~んだ。その程度ことだったじゃないか。」という話になってしまって、

こんなにも痛んで傷ついている自分の無念が 晴らせなくなってしまういからです。

だから苦しみ続けることで、自分がいかに深く傷つけられたかという証明が必要なんです。

もちろん私たちの無意識の中の働きです。

でも実際にはあなたが受けた傷の深さと、その後幸せな人生を送れるかは、必ずしも相対関係はあれわけではありません。

ひどい仕打ちを受けて育ったとしても、幸せな人生にスイッチすることはできるんです。

毒親から回復する

そのためにはどうすればいいんでしょう?

そのためには、

1.自分を傷つけた親への怒りや恨みを意識化すること。

2.充分愛されて育つことができなかったことを十分に悲しむ。そしてその悲しみを手放していくこと。

3.そんなことが過去にあっても、自分は、なお幸せになる!と決めることです。

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著者 心理カウンセラー/講演家 かなう美保  
12歳までの記憶を失う体験をする。重い障害の娘を自宅で看護し、自らの手の中で天国に送った。息子の頭にこぶし大の腫瘍ができ、頭蓋骨が3㎝の半円状に溶ける経験をした。特別養子縁組により血のつながらない子を我が子として育てている。発達障害のため担任からいじめられ不登校からひきこもりになった息子に寄り添い、やがて息子は大学に入学、現在は子供の気持ちがわかる小学校の先生として働いている。 

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