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燃え尽き症候群とは?

皆さんは、燃え尽き症候群についてお聞きになったことがありますか?

燃え尽き症候群は、バーンアウト とも言われ、心のエネルギーが枯渇した状態になることを言います。

実は私自身、スウェーデンで働いていた頃、文化や言葉の違いに加え、仕事がとても過酷だったため、燃え尽き症候群を経験しました。

燃え尽き症候群は 一度発症すると回復には、時間がかかるので、普段から、そうならないように気を付けることが一番なんです。

今日は、燃え尽き症候群の原因や予防にも役立つ回復の4ステップについてお話しします。

燃え尽き症候群は、ひたむきに働く人が陥りやすい症状で1974年に心理学者ハーバート・フロイデンバーガーによって提唱されました。

その後、社会心理学者のクリスティーナ・マスラックが、MBIという3つの視点から症状を判定する基準をつくりました。

燃え尽き症候群の原因

でも どんな時に私たちは燃え尽きるんでしょうか?

燃え尽き症候群は、「理想に燃え 使命感にあふれる人を襲う病」と言われていて、強いリーダーシップを発揮する人などでも、発症することで知られています。

燃え尽き症候群になりやすい人というのは、仕事熱心で責任感が強く、完璧主義で献身的な、自己犠牲をいとわないタイプの人です。

もともとそういう特徴のある人が、ある期間高いストレス状態に、置かれたときに発症するのが燃え尽き症候群の特徴です。

でも普通、責任感とか熱心さというのは、肯定的に評価されるものですよね?

でもいくらよいとされるものであっても、やはりバランスを欠いてしまうと、それが原因になって燃え尽き症候群になる可能性があるということなんです。

燃え尽き症候群の症状

燃え尽き症候群では、朝起きられなくなる、仕事に行きたくなくなる、意欲を失うなどの症状が起こります。

それまで熱心だった人に、そういう兆候が出たら放置せずにすぐ、対応していく必要があります。

燃え尽き症候群からの回復

もし燃え尽き症候群になってしまったら、どうすればいいんでしょう?

燃え尽き症候群からの回復には、価値観の転換を必要とします。

それにはいくつかのステップを踏んで進みます。

回復の第1ステップー自覚

第1ステップは、自分が燃え尽き症候群になったと自覚するということです。

これが意外と難しくて、それまで頑張ってきた人ほど、いろいろな症状が出ているのに、「疲れているだけ。」と考えて放置しやすいんです。

でも燃え尽き症候群は、単純な疲れとは違い、心のエネルギーをを使い果たして、枯渇してしまった状態です。

だから頑張れない自分を叱咤激励するのではなく、今自分は、燃え尽きているのだと自覚することが大切なんです。

回復の第2ステップー距離を取る

第2ステップは、距離を取るです。

うつ病と燃え尽き症候群の症状は、とても似ていますが、燃え尽き症候群の場合は、原因がはっきりしています。

だから第2ステップでは、その原因となった物事や仕事から距離を取り、ストレスを減らすことに専念します。

自分が休むと周囲に迷惑がかかるという場合でも、休養することを優先してください。

回復の第3ステップー振り返り

第3ステップは、振り返りで、休養を取りながら、今までを振り返る時間を作ってください。

なにが原因となって、自分が追い詰められていったのか、自分の仕事のやり方や仕事の量、それまで信じてきた価値観なども、振り返っていきます。

振り返りの中でつらく感じることもあるかもしれません。

でもこの時逃げずに、きちんと振り返って、自分の人生で大切なものは何かという価値観を、確認することが、再発の防止につながるんです。

燃え尽き症候群になったという事は、今までとは違う生き方や価値観を見つける必要があるということを意味しています。

振り返ることが辛い時は、信頼できる人や心理カウンセラーと一緒に進めてください。

回復の第4ステップー復帰 

休養しながら、今までを振り返り、徐々に心のエネルギーが回復してきたら、ようやく第4ステップに入ることができます。

第4ステップは環境を変えて、新しい仕事を始めることになるかもしれないし、周りの理解を得て新しい働き方をすることになるかもしれません。

今までは思い通りに働けたのに、そんな自分が燃え尽きるという体験は、とてもつらいことかもしれません。

でも燃え尽き症候群は、それまでは自分を後回しにし、周囲のニーズを優先して、やりすぎてしまそんな生き方から、

まず自分自身に責任をもって自分を守っていく、そういうバランスの取れた生き方にシフトするための、きっかけを与えてくれているんです。

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著者 心理カウンセラー/講演家 かなう美保  
12歳までの記憶を失う体験をする。重い障害の娘を自宅で看護し、自らの手の中で天国に送った。息子の頭にこぶし大の腫瘍ができ、頭蓋骨が3㎝の半円状に溶ける経験をした。特別養子縁組により血のつながらない子を我が子として育てている。発達障害のため担任からいじめられ不登校からひきこもりになった息子に寄り添い、やがて息子は大学に入学、現在は子供の気持ちがわかる小学校の先生として働いている。 

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