悪いことに注目してしまう ネガティビティバイアスを変える!
人間は、明るいニュースよりも、暗いニュース、幸せな経験より辛い出来事の方を鮮明に記憶する特徴があります。これをネガティビティ バイアス と言います。マイナス思考のもとになるネガティビティ バイアス をかえるには、私たちが元々もっている楽観主義バイアスを利用して、「○○だからうまくいくかも~」と考えれば、うまくいきます。
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ネガティビティ バイアス ってなに?
皆さんは、「SNSに批判的なコメントがあって落ち込んだ~」という経験はありませんか?
「いいね!」をくれた人の方が、批判した人よりも明らかに多いのに、どうしても批判の方が気になってしまう。
こういう事って、誰でも経験があるんじゃないでしょうか?
もともと人間は、明るいニュースよりも、暗いニュース、幸せな経験より辛い出来事の方が鮮明に記憶される特徴があります。
これをネガティビティ バイアス と言います。
確かに一人、自分に怒ってそうな人がいると、それ以外の何十人の笑顔よりも気になってしまうと言うことはありますよね。
つまりネガティビティバイアスの影響で、誰でも悪い出来事の方が印象に強く残り、その印象が長く続いてしまうということなんです。
ネガティブは 欠点じゃない!
ところで「ネガティブ」とか「マイナス思考」などについて話をすると、「それはあなたの欠点です。」とちょっと責められてるように感じがしてしまう人がいらっしゃいます。
でも、ネガティブやマイナス思考が。すべて欠点という事はないんです。
ネガティブということは、見方を変えれば「慎重で、客観性がある。」ということです。
もし大きな橋をつくる人がすご~く楽観主義で、
「大丈夫!だいじょうぶ~ なんとかなるさ~」と安全性を無視して、どんどん仕事を進めるような人だったら、その人のつくった橋は怖くて渡れないですよね?
だからネガティブが、全部悪いというわけではないんです。
とは言え、ネガティビティバイアスが強すぎるというのも、自分を楽しい人生から遠ざけてしまうことになってしまいます。
だから、大切なのはバランスなんです。
潜在記憶が ネガティビティバイアスをつくってる
記憶には 顕在記憶と潜在記憶の2種類があります。
顕在記憶というのは、自分の経験として思い出すことのできる記憶のことです。
例えば 学生時代にみんなで力を合わせた文化祭。
お互いの意見が合わなくて嫌な思いもたくさんしたのに、振り返って考えると全部がいい思い出になっている、
そんなこと皆さんもあるんじゃないでしょうか?
これは顕在記憶では、古いものほど、ポジティブなバイアスがかかるからなんです。
一方 潜在記憶には、言葉にならないような、過去の感覚が入っていて、自分が物事をどう感じるかの基盤をつくっています。
そして潜在記憶には、悪い記憶が蓄積されやすく、ネガティビティバイアスがかかりやすいという特徴があるんです。
例えば恥をかいたという感覚は、恥ずかしさが倍増された状態で潜在記憶に蓄積されます。
物事がうまくいかなかったという感覚も、プラスの経験を打ち消し、潜在記憶の中では、漠然とした無力感として残っていたりするんです。
ネガティビティバイアスを変える!
では、そんなネガティビティバイアスをかえるにはどうすればいいんでしょう?
まず大切な事は、自分にはネガティビティバイアスがかかりやすいと気づくということです。
私たちの思考は、放っておくと、悪い方は悪い方はと流れてしまう傾向があります。
だからネガティビティバイアスがかかりそうになるたび、そこに働きかけることが大切なんです。
西洋人に比べて日本人は、物事を悲観的に考えやすいという実験報告がでています。
「こんなことがあれば、こう感じるのは当前!」と私たちは自分の感じ方を、すぐ固定化してしまいます。
でも同じ出来事でも人によって感じ方は違うし、同じ自分でも、違う文化に育っていたら、違うように感じるということなんです。
だれでももってる 楽観主義の特徴
実は、私たちはみんな、楽観主義の特徴も元々もっています。
例えば、いくら日本の離婚率は35%で3組に一組が離婚すると聞いても、「自分だけは離婚しない!」と信じて、みんな結婚しますよね。
また、ほとんどの人は自分が、実際の平均寿命よりも長く生きられると信じているそうです。
かなり楽観的ですね。
そして30年以内に大地震が起きるといくら言われても、そのことで気が狂いそうなほど心配しているという人は、ほとんどいないのではないでしょうか?
実際はそのぐらい心配して、備えてもいいはずなのに、です。
つまり、楽観主義的に考える力は、だれでも十分もっているという結論です。
楽観主義バイアスを強くする!
楽観主義バイアスは、自分がコントロールできる状況をつくると、強くなります。
ネガティブに考えてしまう時は、小さなことでいいから 自分がコントロールできることを探して、「○○だからうまくいくかも~」と考えてみてください。
例えば、SNS の批判で落ち込んでいる時、いいね!の方にフォーカスして、それをもらえた理由を考えるんです。
「みんな私の投稿に共感したから、いいね!をくれた!」という風に声に出して繰り返し言ってみてください。
この時詳しく理由を考えるよりも、シンプルな一言にする方が、より効果があがります。
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著者 心理カウンセラー/講演家 かなう美保
12歳までの記憶を失う体験をする。重い障害の娘を自宅で看護し天国に送った。中学生だった息子の頭にこぶし大の腫瘍ができ、頭蓋骨が3㎝の半円状に溶ける経験をした。発達障害のため担任からいじめられたことが原因で高校を中退し、ひきこもりになった息子に寄り添う。やがて息子は大学に入学、現在は自らの経験を生かして子供の気持ちがわかる小学校の先生になっている。特別養子制度により血のつながらない子を我が子として育てた。
詳しいことは グレイスカウンセリングhttps://kanaumiho.com/
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