セルフディスタンシングでストレスを解決!

セルフディスタンシングとは、自分から距離を置いている状態をつくるという意味の心理学用語です。不安やストレスがかかった時自分に「私は大丈夫!」と声をかけるより、「あなたは大丈夫!」とか「○○ちゃんならは大丈夫!」と第三者の視点で、自分に声をかける方が脳の自制心を司る部分の活性化が見られ、不安やストレスが軽減されます。

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セルフディスタンシングって何?

皆さんは、悩んでいることについて考えだすと、ネガティブ思考が止まらなることないですか?

そんな時、どう対処しているでしょう?

皆さんは、セルフディスタンシングという言葉をお聴きになったことがありますか?

セルフというのは自分のこと、ディスタンシングというのは、距離という意味のディスタンスの進行形で、自分から距離を置いている状態という意味の心理学用語です。

第三者視点とも訳されることもあります。

心の中のリトル本田圭佑

2014年サッカーの本田圭佑選手が、イタリアの名門チーム、ACミランに移籍が決まった時に、記者からの質問にこんなコメントをしました。

「あなたには、たくさんのオファーあったと思いますが、なぜこのチームにしたんですか?」

そう聞かれた本田選手はこう答えたんです。

「それは簡単です。自分の心の中にいるリトル本田に、どこでプレイしたい?と聞いたんです。」

話題になった本田選手のコメントですが、これも一つのセルフディスタンシングなんです。

セルフディスタンシングで ストレスがなくな

ミシガン大学の心理学者イーサン・クロス 博士は、ネガティブな出来事起こった時についてこんな実験をしました。

A グループの人には、そのネガティブな出来事を自分のこととして、普段通り振り返ってもらいました。

B グループの人には、「そのネガティブな出来事がもし他の人に起こったことならどう考えますか? 」と質問し、

同じ出来事でもセルフディスタンシングを使った場合どうなるのか、その違いを検証したんです。

すると他の人に起こったこととして振り返ったB グループの方が、感情の安定を取り戻すのが早く、ストレスのレベルも低くなていたことがわかりました。

第三者視点で考えることで、前頭前野が活性化し、感情の調整が楽にできたんです。

問題や悩みがある時はセルフディスタンシング行うと、自分の感情に翻弄されず、一歩引いて冷静に考えられるようになるため、不安感やストレスが減ることがわかりました。

自分に「あなたなら 大丈夫!」と声をかける

2017年にネイチャーが運営する学術誌で発表された不安とストレスを軽減する実験では、

過去の嫌な出来事を思い出してもらって「私は大丈夫!」と声をかけるグループと、自分に「あなたは大丈夫!」と声をかけるグループに分けました。

すると「あなたは大丈夫!」と自分に声をかける方が、脳の自制心を司る部分が活性化が見られ、不安が減るという結果が出ました。

べてるの家のセルフディスタンシング

私はセルフディスタンシングについて考えている時、べてるの家の当事者研究について思い出しました。

べてるの家というのは、北海道にあって統合失調症など、精神障害の方のための自立支援の場です。

そして当事者研究で有名なんです。

当事者研究 というのは、本人が、自分を研究の対象にするという研究です。

一般的に研究といえば、専門家の人が別の人を調査、研究という形をとりますよね。

でも当事者研究は、問題を抱える本人が、自分を分析、研究するんです。

だからある意味誰でも今日からやることができる、とても手軽な研究なんです。

でもその当事者研究によって、本人にしかわからないようなことが初めて解明され、世界中から研究者がべてるの家を訪れるようになりました。

問題行動があったりすると、どうしても自分を責める気持ちがでてくるので、そのことが客観的に問題を捉えることを難しくします。

でも当事者研究では、自分の問題行動を研究対象と捉えることで、問題と自分と切り離すセルフディスタンシングが働くので、

自責の念に縛られずに、客観的になにが引き金になって問題行動起きるのか、どうすれば避けられるのかなどを解明することができたんです。

様々なセルフディスタンシングの方法

セルフディスタンシングの方法は、紹介した意外にもまだいろいろあります。

たとえばあなたの尊敬する人を思い浮かべて

「あの人なら どう考えるかな。」
「あの人ならどんな行動するかな。」
と考えたり、

「あなたなら大丈夫!」という代わりに自分の名前を呼びかけて

「○○ちゃんなら大丈夫!できる!」といったりなどです。

また、失敗して自己嫌悪に陥っているような時も「親友が同じ失敗をしたら、どんな言葉をかけるかな。」と考えることで、その時の自分に一番力になる言葉をかけることができます。

楽しい経験や思い出は、自分視点でそれをじっくり感じることで、楽しさも倍増しますよね。

でも不安や恐れ、問題などはセルフディスタンシングを使って考え、自分に声をかける。そうすることで悩みやストレスを減らすことができるんです

今日の話皆さんはどう思いましたか?
悩みはあなたと家族がもっと幸せになるための贈り物!
大丈夫!あなたにもできます!

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著者 心理カウンセラー/講演家 かなう美保  
12歳までの記憶を失う体験をする。重い障害の娘を自宅で看護し天国に送った。中学生だった息子の頭にこぶし大の腫瘍ができ、頭蓋骨が3㎝の半円状に溶ける経験をした。発達障害のため担任からいじめられたことが原因で高校を中退し、ひきこもりになった息子に寄り添う。やがて息子は大学に入学、現在は自らの経験を生かして子供の気持ちがわかる小学校の先生になっている。特別養子制度により血のつながらない子を我が子として育てた。

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