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親の育て方の影響による生きづらさ

子供時代に親に受け入れてもらえなかった経験を持つ方は、大人になった後、人間関係や、生きづらさなど様々な心の問題で悩むことが多いようです。

あるがままの自分を受け入れてもらえなかった痛みをもつと、その人の心の一部が、今も子供のままで親の愛を強く求めるため、それが生きづらさの原因になるんです。

でも大人になってからは、親から離れて暮らしていることも多いのに、なぜ親の育て方の影響が続くんでしょう?どうしたらそこから自由になることができるんでしょう?

今日は親の影響から自由になって生きる秘訣をお話しします。

生きづらさから自由になる秘訣1-事実を認める

親の影響から自由に生きるための秘訣一つ目は、「自分は愛されていなかった。」という事実を認めるということです。

これは簡単なことではありません。

なぜかというと「親すら愛してくれなかった自分を愛してくれる人などいないはずだ。」と、私たちは心の奥で信じているからです。

だからその事実を無意識に否定してしまうんです。

心のどこかで「親に愛されない自分は生きている価値がない」と信じているです。勿論そんなことはないのですが…

でもその心が動きが愛されなかったという事実を認めることを難しくして、生きづらさをつくります。

本当は感じている怒りや悲しみも抑圧して、なかったことにしてしまうんです。

でも一つのネガティブな感情を抑圧すれば、それ以外の楽しい、うれしいなどポシティブな感情も感じられなくなってしまうんです。

だから何を見ても感動しなかったり、自分は何が好きで、何がうれしいのかわからなくなったりすることが起こってきます。

自分の目からは隠すことができても、潜在意識まではごまかせないので、その影響は身近な人との人間関係や体調などにも当然影響を与えます。

もしあなたが今生きづらさを感じているとしたら、あなたの親の愛は不十分だった可能性が高いという事実をまず認めることが大切なんです。

親には感謝するべき!?

また生んでくれたのだから親には感謝するべきとか、親について悪く言うことを責められた経験があったり、自分の中で罪悪感が働くために、愛されなかったという事実が認められないこともよく起こります。

でも事実を認めるのと、事実ではない悪口を言うのとは違う事です。

一般的には親は子供を命がけで愛するもの、特に母親には無条件の愛で子供を愛する母性本能をもっているとよく言われます。

もしどの親も無条件の愛で子供を愛する本能をもっているとしたら、どれほどよかったでしょう。

もしそれが真実なら、こんなにも多くの方が、苦しみを抱きながら生きることはなかったはずです。

親の愛は不十分だったという事実を認めるところから、自由は始まります。

生きづらさから自由になる秘訣2-手放す

親の影響から自由に生きる秘訣二つ目は「きっと親もいつかは変わってくれるに違いない」という期待を手放すという事です。

自分の中にある、愛されたかった、認められたかった、受け入れてほしかったという思いに気がつくにつれて、「こんな風に自分を育てた親は絶対許せない。」という思いがでてくるものです。

右も左も分からない子供だった自分を平気で傷つけた親、ちゃんと守ってくれなかった親を、許せないと感じるのはとても自然なことです。

でもこの絶対許せないという気持ちを丁寧にたどっていくと、その根底には怒りや恨みなどの激しい感情とは裏腹に、「今からでもいいから自分を愛してほし」「自分の欲しい愛を注いでほしい。」という願いが隠れています。

怒りというのは、期待が裏切られた時に感じる感情だからです。

家庭内暴力などの激しい怒りも、そこには憎しみしかないように見えますが、やはり根底には愛されない悲しみと、愛してほしいという願いがあるものです。

親が変わる日まで、幸せを待たない

でもあなたの親が、あなたが望むような愛情を注げる人になる日は本当に来るんでしょうか。残念ながらほとんどの場合その日はやって来ません。

聖書の中の箴言という書物には、「期待が長引くと心が病む」という言葉があります。

あなたが幸せに生きていくためには、「きっといつか、親も変わって分かり合える日が来るに違いない!」というこの期待を手放して、あきらめる必要があるということです。

悲しい事ですよね。

子供はどんな親でも、いくつになっても親のことが大好きだからです。この世にたった一人ずつのけして他の人と変えることのできない大好きな親に認められてて、愛されることを切望しているんです。

でもその日は来ないという事実を、十分に悲しんで、その悲しみをたっぷり聞いてもらって、期待をすることをやめる時、あなたの人生を縛ってきた影響から自由な人生が始まります。

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著者 心理カウンセラー/講演家 かなう美保  
12歳までの記憶を失う体験をする。生まれつき重い障害の娘を自宅で看護し、自らの手の中で天国に送った。中学生の息子の頭にこぶし大の腫瘍ができ、頭蓋骨が3㎝の半円状に溶ける経験をした。発達障害が理由で先生からいじめられ不登校から引きこもりになった息子の話を聞き寄り添い、やがて息子は自ら勉強を始め大学に入学、社会復帰を果たした。
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