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ネグレクトとは

前回は暴力を伴う子供の虐待について話しました。今回は、さらに身近なもう一つの虐待、ネグレクトについてお話しします。

ネグレクトという言葉は、英語で無視する、疎かにする、顧みないという意味があります。

子供のネグレクトといえば、身の回りの世話をきちんとしない事や、話しかけても反応しないで、無視することをいいます。

ネグレクトはなぜ起こる?

どんな時ネグレクトが起こるんでしょう?

多くは、ストレスなどで主に母親に心の余裕がない時です。

夫婦や嫁姑などの人間関係や経済の問題、親自身が鬱や統合失調症などの精神疾患があったり、軽い知的障害や、発達障害、一人親で相談相手がいないなど様々な原因があります。

また子育てを頑張りすぎて、人と比べてちゃんとできない自分を責めた結果、あきらめしまってネグレクトになってしまうこともあります。

こう考えると子供を安定して育てることが難しくなる原因は、本当にたくさんあって、程度の差こそあれ、ネグレクトがゼロの状態で育てられることの方が珍しいのかもしれません。

ネグレクトが心に大きなダメージを与える理由

暴力の虐待が強い働きかけなのに対して、ネグレクトは何もしないことが虐待になるため、育った本人にすら虐待があった事がわかりづらいという特徴があります。

愛の反対は憎しみだと考えられていますが、実は愛情の反対は無関心です。

子供が大人の関心を引くために、わざと怒られようとすることってありますよね。なぜそんなことをするんでしょう?

それは自分に関心をもってほしいからです。無関心より怒られる方がずっとましなんです。

切ないですね。

関心を払ってもらえないことは、「自分なんていてもいなくてもいい存在だといわれているのと同じことだからです。

ネグレクトで育つという事は存在を否定されながら育つのと同じなんです。

「あなたはいてもいなくても、どうでもいい価値のない人間」というメッセージにさらされて育つことは、子供の心に最も大きなダメージを与えます。

なぜ生きづらさを感じるのかわからない

暴力は絶対あってはいけないものですが、少なくとも子供はなぜ自分が傷ついているのか、傷つけたのが誰なのかわかります。

それに対しネグレクトは、なぜ自分が傷ついているのかもわからないんです。

傷ついたという意識すらないことも多く、人生がうまくいかないのは、自分の責任で、自分が悪いからだと考えていたりします。

自分の心に虚しさや悲しさがどうしてあるのかわからないんです。

命を永らえる程度の世話があれば、その子の体は死なないかもしれません。でも「生きる価値のない人間」というメッセージにさらし続ける事は、その子の魂を殺すことと同じです。

ネグレクトの人が大人になった時の影響

ネグレクトで育った人が大人になった時どんな影響があるのでしょう?

ネグレクトで育った人は、大人になった後も自分の存在を肯定することに難しさを覚えます。

役に立ち続けない限り、自分の居場所はないと信じていたりするんです。

悲しい、寂しいなどの気持ちをずっと無視されてきたことで、大人になった後も自分の体調や気持ちに気がつくことが難しくて、周りの期待に応えるため自分を顧みずに働き過ぎたり、人を助けたりします。

愛を渇望しているがゆえに、誰かに愛されることを深く求めますが、いざ愛情をくれる相手の出会うと、相手の期待に応えられるか不安になって、逃げ出してしまう事もあります。

愛情不足が大きいほど期待が大きくて、大切な関係が壊れた時にどうしようもなく傷ついてしまうからです。

また愛情を与える人にしがみついて、それが相手の負担になって、関係が破綻することもあります。

ある人はそういう痛みから自分を守るために、完全に周りの人に心を閉ざします。

心を閉ざして自分を守っても、心の中に渦巻く虚しさや苦しみが治まるわけではありません。それを埋めようとして、様々な依存症の原因なることもよくあります。

虚しさを抱えたまま、正気で生きていくことなんてできないからです。

ネグレクトからの回復

もしあなたが、自分もそうだなと感じたとしたら、どうすればいいんでしょう?

最も番大切な事は、これからまずあなた自身が自分の気持ちや体調の変化に関心をもってあげることです。

そして子供の頃、あなた自身が一番聞きたかった言葉を、いつも自分にかけてあげてください。

あなたはそれをしてあげるだけの価値のある人だからです。

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著者 心理カウンセラー/講演家 かなう美保  
12歳までの記憶を失う体験をする。生まれつき重い障害の娘を自宅で看護し、自らの手の中で天国に送った。中学生の息子の頭にこぶし大の腫瘍ができ、頭蓋骨が3㎝の半円状に溶ける経験をした。発達障害が理由で先生からいじめられ不登校から引きこもりになった息子の話を聞き寄り添い、やがて息子は自ら勉強を始め大学に入学、社会復帰を果たした。
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