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「べき思考」が問題の原因!?
生きていれば誰でも「このぐらいは我慢しないと！」「弱音を吐いてる場合じゃない！」こんな風に自分を叱咤激励して頑張ることがあります。
そして、それが自分を助けるために必要なときもあります。
でも、そういう「べき思考」が強くなりすぎたり、長期間続けば、心のエネルギーが消耗してしまいます。
その結果心のエネルギーがなくなって、動けなくなったり、うつ病や不登校、引きこもりの原因になるんです。
今日は、「こうでないと」！という「べき思考」から私たちが自由になる秘訣をお話しします。
わかりづらい支配
最近は、子供の気持ちを尊重する子育てが流っています。
「こうしなさい！」「これはダメ！」と親が子供に命令する代わりに「これやらなくていいのかな？」「みんなこれやってるね。」という風に、声掛けをするんです。
この方法は一見子供の気持ちを尊重する、物分かりの良い親のように見えますが、
多くの場合は言外に「これやるんでしょ！」という親からのプレッシャーがあることがほとんどで、実際子供には、選択肢がないという状態です。
こういう誰の意思なのかがわかりづらい支配は、子供の内面に「べき思考」をつくりやすく、大人になったときに問題を複雑にする原因になります。
ホッとしたら、それが本音
例えば私たちが「つらい…」と伝えた時「そうか、つらかったんだね。」と受け止めてもらえるとホッとしますよね。
本音は受け止めてもらうとホッとしたり、安心したり、ふわっと心が軽くなったりするものなんです。
例えば「約束したけど、出かけたくないな」という時に、家にいる事をイメージして、ホッとするなら、それがあなたの本音ということです。
でも、本音を大切にして「約束したけどやめる」というのは、大人の視点から考えると、ちょっと幼稚で、ワガママな気もしますよね。
まじめな人ほど「約束したんだから行くべき！」とべき思考で考えます。
でも大切なのはバランス感覚です。
「みんなが困るから…」とか「甘えてる…」という風に、自分への要求が高すぎることで自分が消耗してしまうなら、
そのまま頑張り続けて倒れるより、「そうなんだね。」と時々自分のわがままを受け止めて、聞いてあげる方がいいんです。
エネルギーが湧いてくる秘訣
「自分が、何をしたいのかわからない。」という声もよく聞きます。
そういう場合も、「こうあるべき」というべき思考を一旦外して、自分の本音を感じ取るようにすると、自分の望みが、徐々に見えはじめます。
あなたの望みは、初めからないのではなくて、封印されてきた本音の奥にしまわれているだけなんです。
その時大人としてこうする、世間的にはこのほうがいいという理想ではなくて、本音から自分の心の望みを見つけることができると、それを実行するためのエネルギーも自然と湧いてきます。
あるべき姿をいったん外す
「こうした方がうまくいくから」
「こうすれば周りの人が喜ぶから」
「今のうちにやっておいた方が将来のためになる」
こういう理由で、私たちは行動を選択することが良くありますよね。
でも世間の声や周囲の気持ちを察して、あるべき姿を優先しすぎると、自分の本音がわからなくなってしまうんです。
だからそういうものをいったん外して、自分の本音に気づいていく必要があります。
「～したい！」のか「～しなきゃ！」なのか
自分の本音を知るためには、「～したい！」と思ってるのか「～しなきゃ！」と思ってるのかで、まず見分けることができます。
「もうちょっとゆっくりしたいけど、家事を始めなきゃ！」と考えてる時は、「～しなきゃ」ですから本音やりたくないということです。
こんな風に「～したい」と自分が感じているのか「～しなきゃ」と感じているのかで、自分の本音を見分けることができます。
やりたいと言いつつ、本当はやりたくない！
でも自分では「やりたい！」と考えているつもりでも、実はそれが本音ではないということもあります。
例えば「資格をとりたいけど、なかなか勉強が始められない。」など「やりたい」と思いつつも、体が動かないという時は、「資格が取りたい？」と言葉に出して自分に聞いてから、体を観察してください。
重い気持ちや窮屈な感じがあるなら、理想上はやりたくても、本音はやりたくないという可能性があります。
本音は、思考より体にあらわれます。
そんな時は「本当はどうしたいの？」とプレッシャーをかけない状態で、自分の心に聞いてみてください。
強すぎるワクワク感も要注意
また、強すぎるワクワク感がある時も、消耗する感覚や、高揚感が強すぎるときも要注意です。
「これができる自分なら認めるけど、できない自分なら価値がない。」という究極のべき思考が働いている可能性があるからです。
私たちは理想の自分になりたいと望みますが、それで不幸せになったら意味はないですよね。
「べき思考」から自由になって自分を大切にして幸せに過ごしたいですね！
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著者 心理カウンセラー/講演家 かなう美保
12歳までの記憶を失う体験をする。重い障害の娘を自宅で看護し、自らの手の中で天国に送った。息子の頭にこぶし大の腫瘍ができ、頭蓋骨が3㎝の半円状に溶ける経験をした。特別養子縁組により血のつながらない子を我が子として育てた。発達障害のため担任からいじめられ不登校からひきこもりになった息子に寄り添い、やがて息子は大学に入学、現在は子供の気持ちがわかる小学校の先生として働いている。
詳しいことは グレイスカウンセリング http://kanaumiho.com/
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